忍者ブログ
小説執筆日記、サイト運営日誌、雑記その他
[89]  [88]  [87]  [86]  [85]  [84]  [83]  [82]  [81]  [80]  [79
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

見た目が大事?

去年だったか、太宰の『人間失格』に小畑健氏(『DEATH NOTE』)の漫画絵の表紙をつけたら売り上げが急増した、というニュースがあった。それに味を占めたのか、今度は『伊豆の踊子』に荒木飛呂彦氏なんだそうな。

表紙写真はこちらから(集英社ナツイチフェア)。

踊り子らしき女性が花びらの中で舞ってますが、「十七くらゐ」にも見えなければ、十四歳にも到底見えずw というか年齢不詳? いや、それ以前にどう見てもスタンド攻撃にしか見えな(ry
なんでこの組み合わせになったのか気になりますね~。インパクトは確かにありますけど……、他にも『地獄変』に芥川本人のような絵とか『こころ』に骸骨とか、面白いといえば面白いけどなぁv

そのうち挿絵も入りだしたりして。

 荒木氏の絵と『伊豆の踊子』の組み合わせが何となくミスマッチに思えてしまうのは、単純に感覚の問題としてしまってもよいが、やはり作品内容に因る。川端作品にそれほど詳しいわけではないけれど、『山の音』にしろ『伊豆の踊子』にしろ、どこで終わってもおかしくないような、それでいてどこまでも続いていくような連続性は、この作家の小説の一つの持ち味だと思う。
 荒木氏の画才は十分認めたうえで考えると、今回の装画は、一瞬の美を切り取ったもののように見える。換言すれば、舞う花びらといい手を伸べた少女の姿といい、非常に写真的である。もちろん『伊豆の踊子』にも美はある。踊子の少女は美しく若さに輝いている。しかしそれは決して、写真機のストロボ、カメラのフラッシュのような瞬間の閃光ではない。あくまでも、陽光を受けてきらきらと輝く川面のような、連綿と流れつづける時が折々に見せるきらめきなのだ。

 ……と少しばかり分析してみたのだが、果たしてどうだろうか。こんな考え自体がもう時代遅れといわれるかもしれないv
PR


About writer
Name:Misumi Eiri(3A)
Home:SERANGOL
 一小説サイトを運営する管理人のつぶやき所です。
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]